らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

547. 言わんこっちゃない。

Scenario: 息子はいつもスマホの画面ばかり見ている。いつも歩きながら見るのはやめなさいと注意しているのに、今朝は、スマホの画面に気を取られてテーブルにぶつかり、コーヒーをこぼしてしまった。ほらね・・・。


「だから言わんこっちゃない。」



"You've brought it on yourself."


【ポイント1】日本語の表現と英語の表現の間には、状況によってズレが生じることがある。



今日のフレーズは、実際、ある人が、言うことを聞かなかった妻の愚痴を言っていたときのことを参考に、日本語のことを考えた内容です。
"She's brought it on herself."と言うのを聞いたとき、「言わんこっちゃない。」という日本語が浮かんだのです。


それから、「言わんこっちゃない。」という日本語のことを考え始めました。「言わんこっちゃない。」ってどんなときに使うんだっけ・・・? 


「言わんこっちゃない。」は、「警告してたのに・・・」という場合のみ使える日本語表現ですね。だから、今日のフレーズを聞いたときに、この表現が浮かんだのだと思います。


しかし、日本語には、もうひとつ、「だから、言ったでしょ。」というのがありますね。これは、ただ予告していた、というだけで、内容が良かった場合にも言いますね。英語の"I told you."がそれに当たるでしょう。


「言わんこっちゃない。」の英訳は、"I told you."でいけるけど、
"I told you."は、「言わんこっちゃない。」という日本語訳が当てはまらない場合もある、という結論に至りました。日本語、難しいですね・・・。


今日のフレーズは、
"You've brought it on yourself."なので、
「自分が自分にそれ(その問題)を持ってきてしまった。」


これは、「言わんこっちゃない。」という表現の他に、「自己責任だよ。」とか「自分が悪いんだよ。」という日本語になることもあるでしょうね。


日本語を学習する外国人に、「言わんこっちゃない。」を教えてあげると、喜びますよ。(^_^)



【ポイント2】問題が降りかかってくることを表す"on"を使う。


さて、今日のフレーズをもう一度見てね。


"You've brought it on yourself."  の中にある、"on"は、「被害」のニュアンスを表すときがあります。
「(問題が)自分にかぶさってくる」というニュアンスです。


ロングマンでは、次のように説明されています。


causing somebody problems   人に問題がおこること
used when something bad happens to you, for example when something you are using suddenly stops working, or someone you have a relationship with suddenly leaves you
何か悪いことが人に起こる時に使う。例えば使っているものが突然動かなくなったり、親しくしていた人が突然去ったりするような場合に使う。

Suddenly the telephone went dead on me.
突然電話が切れた。


Dorothy’s first husband walked out on her.
ドロシーは、最初の夫に出ていかれた。 (直訳は不自然になります。。。)


My wife died on me.
妻に死なれました。  (受動態ではないです。。。)


She cried on me.
彼女に泣かれちゃったよ。  (× She was cried.)


日本語、やっぱり難しいですね。。。(^_^)




Englishラボのらぼでした。