らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

586. いつもならゆっくりして旧友とつもる話するんだけど。

Scenario : お盆に帰省して、久しぶりに友達と会う約束をしていたのだが、コロナウィルス感染拡大の影響で、自粛ムードが高まり、キャンセルすることにした。残念だけどしかたがない。コロナさえなければ・・・。



「ゆっくりして、旧友とつもる話するんだけどね。」





"I could kick back and catch up with my old friend."



【ポイント1】現在のことに過去形を使うとは?


日本語で、「~なのに・・・。」と「~だけどね・・・。」ということがありますね。


実際のことなら、
「~です。」とか、「~なのだ。」という言い方で、はっきり言うことができます。
「もし」を使って仮定の場合を表す時は、"If"をつけて、


「もし~ならば、~なのだ。」ということができます。


「もし500円持っていれば、ハンバーガーが買える。」


英語では、"If"をつけて、  


"If you have 500 yen, you can buy a hamburger."   


となります。


では、次のように言ってみましょう。


「500円もっていれば、ハンバーガーが変えるのに・・・。」
  ⇩
"If you had 500 yen, you could buy a hamburger."


この2つの文の違いは、


始めの文は、ただ事実を伝えただけ。


後の文は、「実際は500円持っていないので、ハンバーガーは買えない残念だ。」


ということが伝わります。


「現在のことだけど、過去形を使う」という説明より、
ここで過去形を使っても、誰も過去のことだと思わないから大丈夫、ということで過去形を使っているだけです。


日本語でも、


「500円もっていたら」と過去形を使ってますね。同じことです。



【ポイント2】主節だけ言うことが多い、仮定法。


学校で文法で「仮定法」を習うときは、公式のように、

If +S +過去形 ~、S +助動詞の過去 +動詞の原形 ~」


と書かれていることが多いと思います。


"If"がついている部分(ここでは前半)が副詞節、後ろが主節です。


今日のフレーズは、主節だけを使ったもので、実際の会話では、このパターンがとても多いのです。つまり、


助動詞の過去形、


could
would
might
should


を使うわけです。


主節だけ言うのですが、


"If"の部分を意識して(省略して)、言っているわけです。→今日のフレーズの場合は、わざわざ言う必要がないからです。


ロングマンから、例を拾ってみます。


Most accidents in the home could be prevented.
(もし注意していたら)家でおこるほとんどの事故は防ぐことができるのだが・・・。


It could be weeks before we get a reply.
(もし、質問を送ったとしても)返事がくるまでに数週間かかるだろうが・・・。


You could get into even worse trouble.
(もしも、そんなことをしたら)もっと悪い状態になるかもしれないのに・・・。


Could you help me with these boxes?
(もしよろしければ)この箱運ぶの手伝っていただけますか


※参考書などで、「可能性」、「推量」、「丁寧」を表すと説明されているのは、"If"の部分を言わないため、結果的に、「できるのに」とか「だろうに」とか「いただけますか」などの表現になる、ということです。


日本語の表現には、こだわらず、「その状況に応じた気持ちを込める」だけで、表現は自由に考えたらいいのですよ。


まとめ


助動詞の過去形を使って、「もし」の気持ちを込めて、直接言葉にしない部分まで相手に伝えましょう。


Englishラボのらぼでした。