らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

791. クローゼットの中には手放せない服がいっぱいなのね。

Scenario: 一人暮らしの友人から電話があり、自宅を売却してアパートに入ることにしたという。そして、片付けがなかなかはかどらないと悩んでいた。私はこう言った。


「クローゼットの中には、手放せない服がいっぱいなのね。」



"In your closet, there's a treasured article of clothing that you cannot part with."



【ポイント1】「捨てる」や「処分する」ではなく、「手放す」という表現にできる。


「捨てる」や「処分する」というと、何か非情な感じがするから使いたくない場合、日本語では「手放す」という表現があります。それに近い表現が英語では"part with"というものがあります。それが、今日の表現の"part with"です。目的語は「もの」です。


マクミランの定義です。
"part with something" 
to give something to someone although you would prefer to keep it
(できるものなら)とっておきたいのだが、何かを誰かにあげること

I don’t want to part with any of my books.
どの本も処分するに忍びないわ。


動物には使えるようです。
I’m reluctant to part with any of the kittens, but we need the money.
どの子猫も人の手に渡したくないんだけど、おかねかかるしね。。。




【ポイント2】"cloth"と"clothes","clothing"の違い。


"cloth"


① 素材としての「布」という意味では不可算。("a"は付かず、複数形にもならない。)


 cotton cloth     綿の布
    woollen cloth  ウールの布
    silk cloth    絹素材


②  特定の用途で使う「布」は可算。

She mopped her face with a wet cloth.

ウェットクロスで顔を拭いた。

Is there a clean cloth for the table?

きれいなテーブル拭きある?
(”a tablecloth”と一語にすることもできます。)



"clothes"


日本語では、「衣類」、「衣服」、「洋服」に当たります。


① 常に複数扱いで動詞も複数に合わせます。


change your clothes
服を着替える


 All my clothes are packed and I’m ready for my trip.
服は全部詰めたから旅行の用意はできてるわ。


She took off her clothes and slipped into bed.
服を脱いでベッドに滑り込んだ。




"clothing"


"clothes"が複数扱いなのに比べて、"clothing"は不可算名詞です。日本語では「衣料」といったニュアンスです。「(衣)服」と言っても構いません。"clothes"が「体を温める」ものを指し、"clothing"は「身に付けるもの」で帽子や靴下も含みます。


basic necessities such as food and clothing
食糧や衣料品のような基本的に必要なもの

a piece/item/article of clothingという言い方で、人が着るものをさすことが多いです。


It is important to wear protective clothing at all time
いつも防護服を着ることが大切だ。


a clothing manufacturer
衣料メーカー

a clothing retailer

衣料品店



Englishラボのらぼでした。