らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

797. お前に言われたくないよ!

Scenario: 高校の同窓会で、懐かしい顔ぶれに会った。タバコ吸って停学にやったヤツが今は社長。俺が外でタバコ吸ってると近づいてきて、「タバコは体に良くないからやめろよ。」だって?


「お前に言われたくないよ!」




"You can't make me."



【ポイント】使役動詞の"make"の使い方。

今日のフレーズは、いわゆる使役動詞の"make"(~させる)です。普通目的語の後に、原形の動詞がきて、何をさせるのかを表すのですが、会話の中でそれが分かっている場合、省略できます。


使役動詞の"make"といえば、学校では"let"と対比させて教えることが普通です。日本語の「人に~させる」という表現が、「強制」(長時間働かせる)、と「許可」(好きなほうを選ばせる)の二通りあるからです。


「させる」が強制の場合、"make"を使い、「許可」の場合に"let"を使います。


「強制する」という日本語の説明は、「嫌がることを無理にさせる」という感じがしますが、ロングマンでは、"make"の使い方を、「強制する」場合と「原因となる」場合を分けて説明しています。
He makes me laugh. 「彼は私を笑わせる。」
という場合は、あまり嫌がることを無理にさせる、というニュアンスはありません。


強制も許可もどちらも、形は「make +人+原形」ですが、原因を表す場合は、"make"よりも"cause"を使う方がより正式な言い方であると説明しています。
     ↓

In written English, people often use cause somebody to do something rather than make somebody do something, as it sounds more formal:


His attitude caused him to be unpopular with colleagues.


強制の"make"の場合、"force 人+to不定詞"で書き換えることもできます。
My parents always make me do my homework before I go out.
      ↓
My parents always force me to do my homework before I go out.
両親はいつも私が遊びに行く前に宿題をさせる
 
また、


ロングマンでは、次のように説明が加えられています。
 Force is often used in the passive.
"force"はよく受動態で使われる。

The minister was forced to resign because of the scandal.
その大臣はスキャンダルのために辞職させられた。



「言われるのは嫌だ!」とか「命令すんな!」というときには、様々な表現がありますが、今日のフレーズの"You can't make me."も使って見てください。また違ったニュアンスが生まれて面白いと思います。


Englishラボのらぼでした。