らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

812 . みんなあなたのお陰です。

Scenario: 私たちの町に新しい市長が誕生した。先日の選挙で、長く続いていた古い市政のあり方に対して、若者中心に草の根の選挙運動をしてきた。手弁当で頑張った運動員に、新市長が当選の喜びを次のように述べていた。


「みんなあなたのお陰です。」



"You made this all possible."


【ポイント】「あなたのお陰」を"Thank you."以外で言ってみる。


感謝の表現は、これまでもいくつか取り上げてきましたが、今日は、「あなたのお陰」の様々な言い方を考えます。


① "You did it!  "


特に"You"を強く言いましょう。「私じゃなくて、あなたがやったのよ。」といった感じですが、褒め称える気持ちで言わないと、全く反対に、相手に失敗の責任を押しつける言い方になってしまいます。
"You made it!"は「やったね!」と「おめでとう!」と相手を讃える表現になります。



②   "We couldn't have done this without you!"


「あなたがいなければできなかったわ。」といった感じです。"you"を具体的に"your help"や"your advice"などに替えてもいいですね。



③ "Thanks to all of you for your help."
皆さんのおかげです。手伝ってくださって有難とう。


"Thank you."の隠れた主語は、"I"です。"Thanks"には、"s"が付いているので、名詞ですが、単数の"thank"という名詞はありません。ロングマンでは、「名詞」ではなく、常に"s"がつく「間投詞」に分類されています。"Congratulations!"は、名詞の複数形として分類されていますが、用法としては同じです。



thanks to  + 人あるいは物の形で使います。

Thanks to this treatment, her condition has improved.
この治療のお陰で彼女の状態が良くなった。


Thanks very much for your help.
手伝ってくれて本当に有難う。



④ "You deserve (the) credit for making him change his mind."
君のお陰で、彼が気持ちを変えてくれたよ。


"give"や"deserve"と一緒に使うと、「お陰」という日本語表現が当てはまり、この場合の"credit"は、「名声」とか「評判」といった意味で使われます。

Susan deserves most of the credit.
ほとんどがスーザンのお陰です。


It took 5 years to build this. I would give the credit to these workers. 
これを造るのに5年を要しました。ここにおられる人たちの働きのお陰だと思います。


"take"と一緒に使うと、「手柄にする」という意味になります。


 He always takes the credit for my ideas.
彼はいつも私のアイデアを自分の手柄にする。


過去にこちらでも取り上げました。→705. それはエリーの手柄だよ。



⑤ "You made this possible."


難しいことをやってのけた相手を褒め称えるときに使うといいです。そのままだと、「君がこれを可能にしたんだ。」えすが、不自然ですね。やはり、「君のお陰だよ。」といった感じでしょう。


単独で成し遂げたときにも使えますし、グループで取り組んで、その中の誰かがとてもいいことをしたときときにも使えます。自分がこう言われる立場だと嬉しいですね。


"You make this possible."と現在形にすると、何かに取り組もうとするときに、「君がいればできる。」とか、「君は必要な存在なんだ。」といったニュアンスになります。



明日は、「私にできるせめてものことよ。」です。
「せめてものこと」の部分がポイントよ。考えてみてね!


Englishラボのらぼでした。