らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1230. ここの売りはミートボールサンドなの。

Scenario: 友人が行きつけのカフェを教えてくれ、今日は二人でランチをしにそこに来ている。「さあ、食べるぞ-!(→937)と言って、ニューを見ながら迷っていると、友人がこう言った。


「ここの売りはミートボールサンドよ。」


"Meatball sub's is really their best thing."



【ポイント1】「サンドイッチ」と「バーガー」の違い。
とは?


アメリカで「ツナサンド(tuna sandwich)」を注文したら、次のようなものがでてくるかもしれません。



日本のツナサンドのイメージはこれですよね。



"sandwich"はロングマンの定義によると次のようになっています。


two pieces of bread with cheese, meat, cooked egg etc between them
チーズ、肉、卵などを2枚のパンではさんだもの


では、こういうのは?
日本では、「〇〇トースト」ですね。



英語では、「オープンサンドイッチ」になります。
イギリス英語では、"open sandwich"
アメリカ英語では、"open-faced sandwich"
となります。(どちらも可算名詞です。)


「クラブサンド」と呼ばれるものは?



日本でも、アメリカでも、3枚以上のパンを使っているサンドイッチです。


では、「バーガー」は?同じくロングマンの定義によると・・・。


"burger"
a flat round piece of finely cut beef, which is cooked and eaten, or one of these served in a bread bun
調理して食べる薄く切った丸い牛肉のこと、あるいは、バンズにはさんで提供される牛肉のこと


では、「ハンバーガー」は?


"hamburger"
a flat round piece of finely cut beef (=meat from a cow) which is cooked and eaten in a bread bun

バンズの中に入っている調理されて食べられる薄く切った平らで丸い牛肉



どちらにしても、結論はこうなるでしょう。


● 英語で、"sandwich"というのは、2枚のパンではさんであるもの。パンの種類は何でも良い。
● 日本語で「〇〇トースト」という1枚のパンの上に具材を乗せて焼くものは、"open (-faced) sandwich"
● 「クラブサンドイッチ」は英語。3枚以上のパンに具材をはさんだもの。
● 英語で、"burger"というと、本来薄く切った円形の「牛肉」のこと。通常パンにはさんで食べるので、パンを含んだ全体で「バーガー」と言っているが、牛肉が入っていることが条件。
● 英語では、"hamburger"と"burger"は同じと考えて良い。


さらに、


● 「ハンバーグ」という英語はない。
● 日本の「ハンバーグ」という料理は、アメリカにはないと考えて良い。"hamburg steak"という名称や料理はあるが、"Japanese hamburg steak"となっていたり、独自の名前を付けて同じようなものが提供されていたりする場合がある。しかし、メニューとして日本のように合い挽き肉やタマネギ、つなぎは使っておらず、一般的に食されている料理ではない。




【ポイント2】「ホットドッグ」はなぜ、「ドッグ」?


「ホットドッグ」は英語です。


ロングマンの定義では次のようになっています。


"hot dog"
a cooked sausage in a long piece of bread
長いパンの中に入っている調理済みのソーセージのこと

です。"dog"はソーセージの俗称だったようです。


なぜ、「犬(dog)」というのかというと、犬のダックスフントに似ているからという説がありました。


ソーセージ以外は「〇〇ドッグ」と言えないので、これは、「ミートボールドッグ」と言えないのです。




正確に言うと、これは、


"meatball sandwich"   あるいは、
"meatball sub sandwich"  または
"meatball sub"


ということになります。


この"sub"って?


"sub"の定義は次のようにロングマンに載っています。


"sub"
a long bread roll, split open and filled with meat, cheese etc

肉やチーズなどが入っている長く切れ目が入って開いている長いパンロールのこと


もともと、"submarine sandwich"のことだったようです。


今日のフレーズでは、「ミートボールサンド」にしましたが、「ミートボールサブ」って言いたいですね。(「サブ」に使われているパンは固いパンです。フワフワのパンダとミートボールが落ちちゃいますものね。)


「ホットドッグは、サンドイッチの一種なのか」という見解は145年前からなされている論争なのだそうです。最近は、これに終止符がうたれ、「ホットドッグはサンドイッチではない」という結論になっているようです。興味のある方はこちらのサイトとへどうぞ。
「ホットドッグはサンドイッチでは断じてない!」アメリカで公式発表が行われる : カラパイア


ところで、"Subway"というサンドイッチの専門店がどんどん閉店しているようですが、"sub"はそこからきたものではないようです。


ということで、今日は"Try"はお休みです。
明日は、「なんで撮られるの嫌いなの?」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。