らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1481. 彼女って人をそらさないよね。

Scenario: 介護職員をしている友人は、入居者の人たちにはもちろん、そのご家族や同僚にもとても信頼されている。時々難しい要求をしてくる家族がいても、うまく対応するので文句を言われることなく、かえって信頼を築いている。同僚はこう言っている。


「彼女っていつも人をそらさないよね。」




"She is always diplomatic."




【ポイント】"diplomatic"の使い方。


"diplomatic"は、"diplomacy"(外交関係/外交術)という名詞の形容詞形なので、"diplomacy"のもつニュアンスを基本において使うといいと思います。


まず、ロングマンの定義を見ます。


"diplomatic"
dealing with people politely and skillfully without upsetting them 
怒らせることなく、礼儀正しく、たくみに人を扱う


この定義に即した日本語表現は次のように様々なものが考えられます。


外交的
人をそらさない
冷静沈着
礼儀正しい
そつがない
如才ない
駆け引きのうまい
人扱いがうまい
外交辞令だ
お世辞がうまい
うまいこという


「内向的」(introvert)の反対語の「外向的(extrovert)」ではありません。



"diplomatic"の使い方


They were always very diplomatic with awkward clients.
気むずかしいクライアントに対して、いつも如才なく対応してくれました。


a diplomatic answer
人をそらさない受け答え


A good secretary needs to be efficient, and above all diplomatic.
良い秘書は、効率的で、何よりも冷静沈着でなければならない。


Since he didn't want to risk losing a promotion, he was trying to be as diplomatic as possible.
彼は昇進できなくなることを恐れ、できるだけ冷静沈着であろうとしていた。



類義語には、"tactful"という形容詞があります。


"tactful" (ロングマンより)
not likely to upset or embarrass other people
他人を怒らせたり恥をかかせたりしそうにない


日本語の表現としては次のようなものが近いと思います。


機転が利く
空気を読む
気をきかせる


"tactful"の使い方


You should have been more tactful.  Didn't you realize she was divorced?
もうちょっと空気読めよ。彼女が離婚したっていうの分からなかったのか?


She was trying to think of a tactful way of telling him the truth.
彼女は彼に真実を伝えるそつのない方法を考えようとしました。



"diplomatic"も"tactful"も、英語では、良い意味で使われることが多いようです。
しかし、日本語でも同様ですが、本来の意味を嫌みのように使うことがありますので、使うタイミングや状況、言い方に気をつけましょう。



"diplomatic"、"tactful"のどちらかを使って、会話文を考えてみましょう。できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「一人でやる?」です。"alone"や、"without ~"を使わないで表現します。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。