らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1940. 彼がいないとなんか変な感じ。

Scenario: 高校教師をしているが、私の生徒の中に授業でいつも難しい質問をして授業が進まなくなってしまう生徒がいる。彼が手を上げる度に他の生徒たちもうんざりしているようだ。しかし、質問はいつもレベルが高く、私も答えに困ることがある。そんな彼が今日は欠席だ。授業は滞りなく進むものの何か物足りない。一人の生徒がこう言った。



「彼がいないとなんか変な感じ。」





"It feels weird without him."




【ポイント1】"weird"と"strange"の違い


"weird"は、会話でよく使われる言葉です。インフォーマルな言葉です。


スペルを間違えやすいので気を付けましょう。
〇 weird
× wierd


[weird]   ウィァド  と発音します。


ケンブリッジの定義は次のようなものです。


very strange and unusual, unexpected, or not natural
とても変で普通ではない、予想が付かない、自然ではない


この定義から、日本語表現では、「奇妙だ」とか、「不気味だ」という表現をすることが多いです。インフォーマルな単語なので、「気味悪い」や、「コワイ~」などと表現する場合もあるでしょう。


"weird"を使った例文を見てみます。(ケンブリッジ、ロングマンより)


He was sitting alone by a window with a weird doll on the table in front of him.
彼は窓際に一人で座っていて、目の前のテーブルの上に不気味な人形があった。


Her boyfriend's a bit weird but she's nice.
彼氏はちょっと変わった人だけど、彼女はいい人。


That's weird - I thought I left my keys on the table but they're not there.
変だなー、鍵をテーブルの上に置いたと思ったのに、ないんだもん。


The painting was weird, making me dizzy.
その絵が気味が悪くてめまいがしたわ。


She had lipstick only on her bottom lip which looked pretty weird.
彼女は下唇だけに口紅を塗ってて、かなり不気味だった


She's dating a really weird guy who's into black magic.
彼女、黒魔術に凝っている、すっごくコワイ男と付き合っているのよ。


The museum has a collection of the weirdest sculptures I've ever seen.
この博物館には、私が今まで見た中で最も変わった感じの彫刻のコレクションがあります。




同じくケンブリッジで"strange”を見ると次のように定義づけられています。


unusual and unexpected, or difficult to understand
普通ではない、期待通りではない、理解しがたい


この定義だと、ほぼ"weird"と同義だということになります。つまり、言い換えてもいい場合もあるということです。しかし、"weird"はインフォーマルですが、"strange"はそうではありません。


さらに、”weird"と"strange"に感じるニュアンスの違いは、"strange"のもつ、もうひとつの定義に起因しているようです。それは、次のようなものです。(ケンブリッジより)


not known or familiar
知られていない、なじみがない



"strange"を使った例文を見てみます。(ケンブリッジより)


He has some very strange ideas about women!
彼は女性に対してとても奇妙な考えを持っています!


You say the strange things sometimes.
時々わけの分からないこと(変なこと/妙なこと)を言うわね。


It is strange that tourists almost never visit this village.
観光客がほとんどこの村を訪れないのが不思議です。(理解できません)


That's strange - I'm sure I put my glasses in my bag, but they're not there.
おかしいな。(変だな。)メガネをバッグに入れたはずなのに、ないんです。


As a child, she’d been taught never to speak to strange men.
子供の頃、見知らぬ男性には決して話しかけてはいけないと教えられてきたんです。


I was just 20, a young girl in a strange city.
私はまだ20歳で、慣れない街に住む少女でした。


It was all strange to him, but he’d soon learn his way around.
彼にとっては不思議なこと(おかしなこと)ばかりでしたが、すぐに慣れるでしょう。


😀日本語の「変だ」という表現は、英語の"weird"や"strange"を包括してしまうニュアンスを持っているようです。「変だ」と言ってから、相手に「何が変なの?」と具体的な説明を求められることもありますね。それから細かい表現の「不気味」なのか、「普通じゃない」のか、「知らない」という意味なのかを伝えることもあります。




【ポイント2】連結動詞の"feel"の使い方


"linking verbs"は、日本語では「連結動詞」と呼ばれていますがその名前は学校では教わりません。


しかし、"be動詞"に置き替えることのできる動詞として習っています。


特に、


taste
smell
look
sound
feel


のように、感覚に関する関係する動詞は、


It tastes good.
It looks good.
It smells good.


のように、動詞を記号の=ととらえることができます。


今日のフレーズでは、"It"が主語で「その場の雰囲気」を指します。


"feel"は、人を主語にして「感じる」と訳すことがありますが、同時に連結動詞として使うと、
「~は----といった感触だ/感じがする」
となります。


This cloth feels smooth.
この布は滑らかです。


My fingers feel really cold.
指先がすごく冷たい。


"weird"を使った会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「彼、私を避けたのよ。」です。"avoid"を使わずに表現します。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。

1939. スマホが入らないわ。

Scenario: 同窓会に出席するのに、どのバッグにするか迷っている。最近新しくしたスマホがお気に入りのバッグに入らないのだ。


「スマホが入らないのよ。」





"My phone doesn't fit the purse."



【ポイント1】"purse"と"bag"の違い。


"bag"は広い意味で、「入れ物」です。


ロングマンの定義では、次のようになっています。

a container made of paper, cloth, or thin plastic, that usually opens at the top

紙、布、薄いプラスチックでできている入れ物のことで、特に上から入れる形になっているもの


a paper bag    紙袋
a plastic bag   ビニール袋 / レジ袋 
a garbage bag  ゴミ袋


というふうに使います。


「マイバッグ」は、"my bag"ですが、「レジ袋(a plastic bag)」の代わりに使う袋、という意味ではなく、あくまでも「私のバッグ」になります。


入れる口にジッパーがついていたり、持ち手が付いていても、"bag"と言えます。
また、「ハンドバッグ」も"bag"のひとつですが、旅行などで使う比較的大きなものも、持ち手がついていれば"handbag"です。


Oxford Learner’s Dictionariesに様々な"bag"の画像がありますので、転載します。



女性が持つお金やスマホや化粧品などを入れておくバッグは持ち手があったり、肩にかけられるものであってもアメリカ英語では"purse"と言っています。 


purseの定義は次のようになっています。


 a bag in which a woman carries her money and personal things 

    お金や自分の身の回りの物を運ぶバッグのこと


イギリス英語では、"handbag"になります。




【ポイント2】「入らない」は「フィットしない」という表現を使う



「入る」という日本語表現になる"fit"の使い方をロングマンから挙げます。


😀服についてfit"を使う場合は、サイズとして体に入るという意味で、「似あう」という意味では、"suits me"のように"suit"を使います。


The dress fits, but it doesn’t suit me.
そのドレス、入るんだけど私には似合わないわ。


The pants don’t fit.
パンツが入らない


I couldn’t find a key which fitted the lock.
そのカギに入るキーが見つからなかった。


I wanted to put the wardrobe behind the door, but I don’t think it’ll fit.
そのタンスをドアの後ろに置きたかったんですが、入りそうにありません。



😀人を主語にして、"fit"を使うこともできますが、その場合は、後ろに前置詞や副詞を置いて、「~を---にぴったり入れる(フィットさせる)」といった使い方をします。次の英文はロングマンからです。


She fitted the last piece into the jigsaw puzzle.
彼女はジグソーパズルに最後のピースをピッタリはめました


I don’t think we’ll be able to fit any more people into the car.
その車にこれ以上人を入れるのは無理でしょうね。



日本語表現で、「入る」という言い方になるfit"を使って、会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「彼がいないとなんか変な感じ。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。

1938. じゃ、私から。

Scenario: 新しいゲームを買ったので、ウチでやろうということになり、やり方の説明を読んだ。いくつか分からないことがあったのだが、とにかく一度やってみて、分からないところはその都度考えていくということになった。


「じゃ、私からね。」




"I'll start."



【ポイント】動詞の"start"の使い方。


"start"は「スタートする」というように日本語でもよく使われる単語です。


簡単で日常的によく使う表現ですが、意外に英語で表現するとき間違えることがあります。


間違えるポイントを中心にして、"start"の正しい使い方をまとめます。



①「私から始めるわ。」


I'll start.


今日のフレーズで取り上げた言い方です。日本語では、「私から」が入っているので、"from me"を付けそうですが、要りません。主語が、"I"(私)なので、


「私からやります。」


ということになります。



⓶ 「あなたから始めましょう。」


Let's start with you.
We'll start with you.
You will start.


複数の人たちで順番に何かをする(またはしてもらう)ときの言い方です。


"You will start."とキツイ感じでいうと、「あなたからやるのよ!」といった命令的な言い方になります。手続き上の順番を伝える感じで言うと、「あなたから始めることになります。」、「あなたから始めましょう。」という表現になります。


"start with ~"は人以外のものを持ってくることもできます。


We have decided to start with the basics.
まず基本的なことから始めることにした。



⓷ 「学校は4月から始まります。」


School starts in April.


日本語では、「四月から始まる」といいますが、「4月に始まる」と言うこともあります。


「から」に"from"を使う場合は、「from A to B」のように、起点と到達点がある場合です。


The first term is from April to July.



④ 「来週から来てください。」


バイトの採用が決まったときに、言われるフレーズです。


You will start to work next week.


"next week"は副詞で、「来週から」という意味になります。


"start to do"は、「~し始める」
"start doing"は「~することを始める」


I started to work at 9 o'clock.
9時から働き始めました。


I started working at the age of 22.
22歳から働き始めました。


ですが、前者は、行為が始まった時点に話の中心を言っていて、後者は現在続いている行為がいつから始まったのかに話の中心を置いています。



⑤ 「新しく会社を立ち上げる」


start (up) a business/company/firm etc


"start"だけでもいいですし、"up"を付けてもいいです。 


She wanted to start (up) her own catering business.
彼女は自分のケータリングビジネスを始めたいと考えていました。


😀この意味の場合は、"start"の代わりに"begin"は使いません。



⑥ 「大学に行き始めた」


"go to ~"なしで、"start"だけでいいです。


I started college last week.
先週から大学に行き(通い)始めた



⑦ 「職業として働き始める」


She started as a dancer in the 1950s.
彼女は50年代からダンサーとして働き始めた



"start"を使って会話文を作ってみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「スマホがはいらないわ。」です。(バッグがなぜかいつもパンパンになってしまうのです。。。)
読んでね。

Englishラボのらぼでした。

1937. 八つ当たりしないで。

Scenario: 新年度になって会社の人事異動があり、若い社員がとても多くなった。自分が新人だったころと違って、今の新人はコピーの紙は補充しないし、ゴミを捨てに行くこともしない。仕事が残っていても時間がくればさっさと帰る。家でついイライラを妻にぶつけてしまう。


「私に当たらないで。」





"Don't take your anger out on me."



【ポイント1】"take something out"に"on ~"がつくと、「八つ当たりする」になる


一般的に、"take"は「取る」イメージで"out"は「外へ」というイメージで使います。「ゴミ出し」が、"take out the garbage"であるように、そのまま「ゴミを外に出す」となります。それは特に句動詞として扱われているわけではありませんが、食べ物の「持ち帰りをする」という意味では、ケンブリッジに句動詞として特にアメリカ英語で使われると次のように表記されています。

to buy food in a restaurant and eat it somewhere else:


Is that to eat in or take out?


しかし、実際は「持ち帰り」という意味では、"to go"という使い方が多く使われています。ロングマンでは、"to go"の使い方の一つとして次のように記載されています。


used for saying that you want to take food away from a restaurant and eat it somewhere else


Two chicken dinners with corn to go.


"takeout"という名詞で、日本語で「持ち帰り」、あるいは「出前」という意味になる使い方もケンブリッジに記載がありますが、ロングマンにはありません。

a meal bought at a store or restaurant and taken somewhere else to be eaten:


Let’s have Chinese takeout for dinner tonight.


句動詞として、"take out"を使って、「八つ当たりする」という意味で使う場合は、通常、


take something out on somebody ~


のように、"on"を使って、(被害のonと呼ばれることがあります)表すのが普通です。"on"を入れないと、「~を外に出す」と言った意味と誤解する場合があるからでしょう。


また、"something"に当たる、目的語は怒りやイライラなど、マイナスのイメージをもつ単語になります。


anger
frustration
irritation


などです。


take something out on somebody ~ の使い方


Don’t take your anger out on me just because you’ve had a bad day.
嫌なことがあったからって、私に八つ当たりしないでよ。


Irritated with herself, she took her annoyance out on her husband.
自分にイラついた彼女は、そのイライラを夫ににぶつけた



【ポイント2】漠然とした"it"について


take something out on somebody ~


の"something"のところに、特に「怒り」や「イライラ」などの単語を使って、はっきり言う必要がないときは、"it"を置きます。「漠然とした"it"」のように言われることもあります。何かをはっきり指すわけではないけれど、動詞に目的語が必要(もしくは主語が必要)なときに、"it"を置くものです。


"Let it be"(あるがままに)の"it"もそうです。
"let it go"も、そうですが、使い方によっては、"it"を省略して、"leg go"にし、「(しがみつくいているものを)放す」、といったひとつの動詞として扱うことがあります。


ロングマンの例を挙げておきます。


Sometimes you just have to learn to let go.
こだわりを捨てて自由になることを学ばなければならないこともあります。




"take something out on somebody ~"を使って会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「じゃ、私からね。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。

1936. 掘り出し物を見つけてるの。

Scenario: 海外旅行から帰ると、観光の他に何するの?とよく聞かれる。そんなときいつもこう言っている。



「掘り出し物を見つけてるの。」





"I dig for buried treasures."



【ポイント1】日本語表現の「掘り出し物」は英語表現でも"dig"を使う


ただ、「安くてお得なものがあった」という意味では、


"find bargains"という表現ができます。"bargain"は、雑貨や衣類だけでなく、家にも使えます。
日本語表現では、「バーゲンやってる」という言い方より、「セールやってる」というほうが多いかもしれませんが、"~ be on sale"とすれば、日本語の「~のセールやってる=~のバーゲンやってる」という意味になります。


It’s an attractive little home, and I think it’s a bargain.
その家小さいけれどは魅力的で、お買い得だと思います。


There are no bargains in the clothes shops at the moment.
今は衣類の店ではバーゲンやってないよ。


「掘り出し物」とは、ただ安いものではなく、


「思いがけなく手にはいった珍しい物。また、安く手に入れたよい品物」という意味です。
コトバンクより)


日本語では、高価なものでなくても、珍しいもので安いものなら「掘り出し物」という場合があります。その場合は、"find a bargain"という表現を「掘り出し物を見つける」と表現してもいいと思います。


今日のフレーズのように、"buried treasure(s)"を使う場合は、"dig"(掘る)という動詞を使えば、"buried"(埋もれた)と一緒になって、シャレた言い回しができます。



【ポイント2】土を掘るだけが、"dig"ではない。


今日のフレーズの"dig"も「掘る」のは土ではありません。


「何かを探し当てる」という目的で、"dig"が使えます。しかし、ただ「探す」のではなく、


「何かの中をゴソゴソかき回す」
「穴の中に手を入れて何かを探る」


イメージです。


ロングマンから説明と例文を挙げます。


to put your hand into something, especially in order to search for something
何かを探すために何かの中に手を入れること。


She dug around in her bag for a pen.
彼女はペンを探すためにバッグの中をゴソゴソ探し回った


He dug his hands deep into his pockets, searching for a quarter.
彼はポケットの奥に手を突っ込んで、25セント硬貨を探した。


また、


「墓穴を掘る」という日本語表現がありますが、英語表現には、


dig your own grave


という表現があります。


to do something that will cause serious problems for you in the future
将来深刻な問題を引き起こすようなことをすること
(ロングマンより)


例(ろんぐまんより)
By continuing to make racist comments before the committee, he really dug his own grave.
- 委員会で人種差別的な発言を続けることで、彼は自ら墓穴を掘ったのです。



さらに、
"dig up"という句動詞は次のような意味があります。


to find hidden or forgotten information by careful searching
隠された情報や忘れられた情報を注意深く探すこと


使い方

They tried to dig up something from his past to spoil his chances of being elected.

彼らは彼の過去から何かを掘り起こし、選挙で当選するチャンスを台無しにしようとしたのです。


有名人のスキャンダルでは、よく"dig up"が行われていますね。


"dig"を使って会話文を作ってみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「八つ当たりしないで。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。