らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

247. ドキッとしちゃうよね。

Senario : 来月から消費税が上がる。10%だ。8%の今でも、レジで最後に消費税分が打ち込まれると値段が上がって、用意していた金額を上回ることがあるのに。。。


「えーっと思っちゃうよね。」



It's so upsetting.


【ポイント1】"upset"は形容詞だけど、過去分詞でもある。


"upsetting"は、最近使われるようになった形容詞ではないかなと思います。ロングマンに定義が載っていません。その代わりに"upset"が形容詞として載っています。以下のようなものです。


 unhappy and worried because something unpleasant or disappointing has happened
何か不愉快なことやがっかりすることが起こったので、不機嫌、不安な気持ちになること


形容詞の"upset"の使い方には、決まりがあります。
● 名詞の前には置けないこと
です。
× There were many upset moments.
○ There were many upsetting moments.


(例)  ロングマンに載っていた例です。
upset by/about/at etc   by, about, at ~ と続くことがある。


"be upset by"という形もあるとなると、"upset" は過去分詞のように見えます。
(例)
She was deeply upset about the way her father treated her.
彼女は父親の彼女に対する扱いにムカついた。


実は動詞もあります。"set"の活用は、過去も過去分詞も"set"ですから、"upset"も同じ。過去形も、過去分詞形も"upset"です。


動詞の定義をロングマンから例を引用します。


make somebody unhappy to make someone feel unhappy or worried
人を不機嫌な気持ちにさせて、怒らせたり不安な気持ちにさせたりすること
(例)
Don’t do anything that would upset him.
彼を怒らせるようなことはするなよ。


His attitude upset me. の受動態は、I was(am) upset by his attitude.
になりますね!


これは、"interest"や"excite"と同じ用法です。受動態は本来、"by"を使って、「~によって」という意味を表しているのですが、"be interested in~"や、"be excited about ~"のように、前置詞が変化してイディオム化しています。ですから、"interested"や"excited"を過去分詞 ととらえないで、形容詞としてとらえていることが多いです。過去分詞形容詞という言葉を使っていることもあります。


人が主語の時は"interested"、"excited"となり、
ものが主語の時は、"interesting"、"exciting"となります。
(学校英語では、普通こういって教えています。実は例外もあります。。。)


この流れで、今日のフレーズの
"It's so upsetting."となったのかなと思います。
そうなると、"I'm upset."であって、"I'm upsetting."はないということです。
"I'm upset."の"upset"も、もとは、過去分詞だった!?。。


今は、"interested"、"excited"、"thrilled"、"bored"、"disappointed"などのように、辞書には大抵形容詞として載るようになりました。1967年版の「研究者英和中辞典」には、"interest"の項目のところに、"be interested in"の"interested"は「形容詞的に用いる」と書いてありました。


【ポイント2】単語を見ていると、その単語がもつ意味や用法が伝わってくる。


"upset"は「ひっくりかえす」イメージがあるので、「心やがひっくりかえる」状態だから、時に「がっかりする」だったり「怒っている」、「心配している」、「動揺する」、という表現になります。消化器系で、"My stomack is upset."といったように「胃がもたれる」とか「気持ち悪い」という表現で使われることもありますが、なぜか胃にしか聞いたことはありません。胃には、「ひっくりかえっている」イメージが合うからでしょうか。。。


Englishラボのらぼでした。