らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

540. そこの部分だけ見ないでくれよ。

Scenario: ある有名な俳優が、日頃から妻に対して暴言を吐いているという噂が流れている。マスコミがすぐにとりあげて、連日テレビで報道されているが、今日は本人が記者会見するという。始まってまもなく、本人がこう言った。


「これには深いわけが・・・。」



"That's not the whole story."



【ポイント】"story"には、深い意味がある。


今日のフレーズは、状況によって様々な表現ができます。
それは、"story"の意味するところにあります。


よく使われる意味としては、


「物語」「お話し」→ 楽しむことが目的のもので、本当に起ったこと、または誰かが作ったもの。


「ニュース」 → 報道に関する内容のこと。


がありますが、日本語でも、「そんな話、信じられない。」というように使いますが、この場合の「話」="story"は、英語の次の定義が当てはまります。(定義、例はすべてロングマンより)


 an account of something that has happened, usually one that people tell each other, and which may not be true
本当ではないかも知れないことを、起ったこととして人が人に話すもの

Her parents did not believe her story.
彼女の両親は、彼女の話を信じなかった。


「何か、話すことあるの?」の「話」には、「言い訳」とか「説明」という意味で使っていますね。それは、英語の次の定義が当てはまります。


an excuse or explanation, especially one that you have invented
特に作り上げた言い訳や説明

Where were you? And don’t give me some story about working late!
どこに行ってたのよ。残業してたって言い訳、聞かないからね!


「ファミリーストーリー」に使われているように、「歴史」という意味。


a description of the most important events in someone’s life or in the development of something
人生における最も重要な出来事や、何かが発達してきた歴史を記したもの

the Charlie Parker Story
チャーリー・パーカー家の歴史


そして、今日のフレーズ、
"That's not the whole story."

はそのまま、ロングマンに説明がありました。


used to say that there are more details which people need to know in order to understand the situation
状況を理解するために知る必要がある、さらに詳しい話があるということを伝えたいときに使われる言い方


だから、
「そこの部分だけ取り上げられてるが、全体を見てくださいよ。」
「これには深い訳が・・・」
「それだけじゃないんだ。」
「そこだけ見ないでくださいよ。」
「まだ続きがあるんだ。」
など、状況によって色々な日本語表現がありますが、英語では、
"That's not the whole story."
ひとつでいけますね。


すでに、次のような表現も取り上げましたよ。


531. だからここ数ヶ月態度がおかしかったのね。
522. そういうんじゃないんです。 


Englishラボのらぼでした。