らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

259. いいように利用されちゃだめだよ。 

Scenario : 私の近所に最近選挙で市議会議員になった人がいる。選挙の際には、自治会ぐるみで応援し、「地域のために貢献します」と公言して当選を果たした。その後、様々な陳情と要請が来て、中には個人的な理由で口利きを頼んでくる人もいる。彼の側近はいつもこういっている。


「いいように利用されちゃだめですよ。」



"You can't let people take advantage of you."


【ポイント1】"take advantage of"(利用する)が使える状況をおさえる。



イディオムは、丸覚えするのではなくまず使われている単語を見て、そのニュアンスを受け取りましょう。"advantage"は「いいところ」といった感じなので、"take advantage of"は、「何か(誰か)のいいところをいただく」という意味の「利用する」になります。
ロングマンの定義と例でおさえておきます。目的語が「もの」である場合と「人」である場合と違う定義になっています。


"take advantage of something (to do something)" 後ろに「もの」がくるとき
to use a particular situation to do or get what you want
自分がやりたい事をしたり、欲しい物を手に入れたりするために特定の状況を利用すること
(例)
I took advantage of the good weather to paint the shed.
ビーチに近いクラブを大いに利用したくなる。


"take advantage of somebody"  後ろに「人」がくるとき
to treat someone unfairly in order to get what you want, especially someone who is generous or easily persuaded
自分が欲しい物を得るために人を不適切に扱うこと。特にその人が寛容な人言いくるめられる人の場合に使う
(例)
Don’t lend them the car – they’re taking advantage of you!
彼らにその車を貸すなよ。お前を利用しているんだから。


イント2】「利用する」の表現を正しく使う。


一番簡単な単語は"use"でしょう。


Did you use me?         私を利用したの?
Don't use my name.  私の名前を出さないで。


"utilize"は、「使用する」というより「活用する」イメージです。


学校英語のイディオムで覚えさせるのは、
"make use of" と
"make thebest of"  ですが、似ているためか時々混乱してしまいます。


ロングマンで定義と例をきちんとおさえておきましょう。
"make use of"
"make good use of"や、"make better use of"のようにしてもいいです。
"of"の後は「もの」がきます。
to use something that is available in order to achieve something or get an advantage for yourself
何かを達成したり、何かを自分の利益になるように使うこと
(例)
We will make use of her vast experience.
彼女の豊富な利益を利用しよう。


Try to make good use of your time.
自分の時間を有効に利用しよう。


"make the best of"
後に来るのは「もの」です。日本語では「最善をつくす」、「(あまり良くない状況にあってもいいところを見つけてそれを)最大限利用する」という表現が近いです。


to accept a situation that is not very good, and do whatever you can to make it better
あまり良くない状況を受け入れる、よくするために何でもできることをすること
(例)
In these circumstances one makes the best of limited information.
こういう場にあっても、人は限られた情報を最大限利用している。


Just make the best use of it.
頑張るっきゃない。


Englishラボのらぼでした。