らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

377. ハッキングはしたけど、手は加えてないよ。

Scenario : コンピューターのハッキングが横行しているという。アメリカで政府のデータに侵入した犯人が逮捕されたが、取り調べでこのように言ったという。


「ハッキングはしたけど、手は加えてないよ。」



"I hacked it. As is."



【ポイント】コンサル業界や、販売でよく使われる、"As is"とは?


"as is"だけ見ると、どういう表現なのかよくわかりませんね。業界では「現状」という意味で使われています。

コンサル業界だと、"as-is"だけで、
「現在の状態」という意味で使われ、
"to-be"は、「目標にすべき未来の姿」という意味で使われています。



販売業界だと、「現状のまま売る」、「展示品限り」、「現品限り」、「その場で持ち帰り」といったことになります。

"as is, where is,"という使い方もあります。ロングマンにも定義が載っています。

"as is, where is"    
if something is being sold as is, where is, it is being sold in its present condition and place, even though this may not be very good

何かが"as is, where is,"で売られているという場合、それは状態が余り良くないかもしれないが、現在の状態で現在ある場所で売られると言うことである。


次の例は形容詞で使われている例です。


All items are sold on an as is, where is basis
この商品は現状のまま現地引き渡しとなります。


"as is"が使われている例をあげてみます。


as is common in the U.S
アメリカでは当たり前のように


as is commonly accepted
一般に受け入れられているが


as is commonly known
一般によく知られているように


as is expected
予想されている通り


これらに共通しているのは、"as"が何かを指しているということです。


He is a great actor,    「彼は素晴らしい役者だ」を前に付けると次のようになります。


He is a great acter, as is commonly accepted. 
彼は素晴らしい役者だよ、(そのことは)誰もそう思ってることだけどね。


"as"が代名詞のように使われているということが分かると思います。


"as is"が「現状」という意味で使われるのは、目の前にある何か(事業の状態や、商品など)をさして、「今はこの状態だが」というニュアンスで使っているのです。


”as is"と対比して使われる"to be"は、


名詞の後におかれて、「将来~になる人/もの」を表します。
ロングマンでは


a bride-to-be
a husband-to-be
a parent-to-be


とともに、次のような例が挙げられています。


"a magazine aimed at young mums-to-be"
これからママになる若い人向けの雑誌


不定詞で使う動詞は、大抵本動詞よりも先に起こることを指します。


People use this tool to fix this problem.   
We have some water to drink.


というわけで、"to be"は、"as is"に対して、「これからの姿」「目標とすべき姿」という意味になるのです。

Englishラボのらぼでした。