らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

305. カートにぶつかって、転びそうになった。

Scenario : 高齢だが元気な母親を買い物に連れて行った。お店の中をあるくだけでも運動になるだろうと思ったのだ。あいにく人が多いので、前をちゃんと見てねと言った矢先・・・。


カートにぶつかって、転びそうになった。


She tripped over her cart, stumbled, then got up.


【ポイント】英語の表現と日本語の表現にはズレがあることが多い。


ネィティブがこの表現を使ったとき、"trip"と"stumble"を使い、"fell down"とは言わず、最後に"get up"が来たので、日本語にするときにどういう表現にしたらいいか迷ったことがありました。
そこで、改めてロングマンで確認することにしました。
"trip"
to hit something with your foot by accident so that you fall or almost fall 
思いがけず足が何かにぶつかって転ぶ、あるいは転びかけること。(類義語"stumble")
(例)
He tripped and fell.
彼はつまずいて転んだ。


Clary tripped over a cable and broke his foot.
クラリーはコードにつまずいて足を折った。


"stumble"
to hit your foot against something or put your foot down awkwardly while you are walking or running, so that you almost fall 
何かに足をぶつける、あるいは歩いたり走ったりしていてひどくつまずいて転びそうになること。(類義語 は"trip")
(例)
In her hurry, she stumbled and spilled the milk all over the floor.
彼女は急いでいてつまずき、ミルクを床いっぱいにこぼしてしまった。
Vic stumbled over the step as he came in.
ヴィクは入るときに段差につまずいた。


"get up"は日本語では、ほとんど寝た後の「起きる」という意味で使っていますが、実際「目が覚める」というのは、"awake"という表現を使いますから、"get p"の「起きる」は「体を起こす」という意味です。ロングマンの定義では、"to stand up"となっていて、「立ち上がる」という体の動きです。


ですから、ベッドから起きるだけでなく、椅子やテーブルから立つときにも使っていますが、日本語では、「椅子、テーブルから起きる」、とは言わず、椅子、テーブルから立ち上がる(立つ)」と言いますね。ロングマンの例を載せておきます。


He got up and walked over to the window.
彼は、起き上がって(立ち上がって / 起きて)窓のほうへ歩いて行った。
Max got up from his chair and shook her hand.
マックスは椅子から立ち上がって手を振った。
When Maura came in, he got up from the table and poured the coffee.
モーラが入ってきたとき、彼はテーブルから立ち上がり、コーヒーを注いだ。


結局はその場の状況や様子で判断して、単語を選ぶことになります。もしくは副詞を付け加えたりして誤解のないようにします。上の例にもあるように、"tripped and fell"としたり、 "get up from ~"にするということです。


特に、"trip"は、「転ぶ」と「転びそうになる」と2通りあるので、転んだときは"tripped and fell"と言って使っているようです。


今日のフレーズでは、始めに"trip"を使って、「転びそうになった」(けど転んでいない)と伝えるために、"stumble"を使い、「体を立て直した」という意味での"get up"を使ったのだと理解しました。だから、日本語では、動詞が2語で済みました。(^_^)


Englishラボのアソシエイトのらぼでした。


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